まるで神社のような唐破風(からはふ)の門構えをくぐると、そこには広々とした板張りのカフェスペースが田の字型
に4つ、拡がっていた。奥に向かって段々状に床の高さが高くなっており、玄関から奥に向かってスタジアムの観客席を見ているような、とでも言おうか。低い壁や柱で緩やかに区切られた4つのスペースは、繋がっているがそれぞれに個性があり、どこも魅力的でどこに座るか悩んだ結果、私は右奥のエキゾチックなスペースに席を取ることにした。
壁には緑を基調に、幾何学的に模様が描かれている。素材はタイルだ。色づかいはどこか東欧っぽくて、デザインはイスラムの影響を感じる。これは「マジョリカタイル」という和製のタイルだそうだ。マジョリカ・・・スペインのマジョルカって地名から来ているのだろうか。異空間に自然にテンションがあがる。
この不思議な建物、元はお風呂屋さんなのだそうだ。
4つに区切られているのは、もともと男湯と女湯、脱衣所と風呂場ということか。
デザインがこれまたオシャレなロングスカートが似合う女性店員さんに促されて、さらさランチ(940円)を選んだ。今日は「シャキ野菜のゴマダレ・豚しゃぶ」。飲み物にはオレンジジュースをチョイス。普段飲まないのに、異空間に来たせいか普段とは違うものを口が発していた。料理は・・・鮮度が良くてとてもおいしかった。
壁の黒板には、「お茶の間ヨーロッパ」バンド、ザッハトルテの生ライブの案内が書かれていた。実は私、アコーディオン、マカフェリギター、チェロのこのバンドを以前からちょこちょこ聞いてる。バンドの雰囲気と店の雰囲気とが実に合っている。これはあらためて聴きに来ないと、と固く誓った。
(そ)